聴神経腫瘍とは(2)|診断〜手術・治療戦略を専門医が詳しく解説
発症頻度と初期診断の現状 聴神経腫瘍は、脳腫瘍全体の約12%を占める比較的頻度の高い疾患であり、人口10万人あたり年間3~4例、東京都では年間約500人が発症しています。CTやMRIの普及により、従来では3 cm程度の大きさでないと発見しづらかった腫瘍が、1~2 cm程度の早期段階でも確実に検出され …
発症頻度と初期診断の現状 聴神経腫瘍は、脳腫瘍全体の約12%を占める比較的頻度の高い疾患であり、人口10万人あたり年間3~4例、東京都では年間約500人が発症しています。CTやMRIの普及により、従来では3 cm程度の大きさでないと発見しづらかった腫瘍が、1~2 cm程度の早期段階でも確実に検出され …
聴神経腫瘍とは 聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)は、脳腫瘍全体の約10%を占める良性脳腫瘍です。特に中高年の女性に多く見られますが、年齢や性別を問わず発症します。腫瘍は「聴神経」と呼ばれる第8脳神経(前庭神経と蝸牛神経)に発生し、耳の機能や平衡感覚に影響を及ぼします。 良性で転移はしないものの、 …
はじめに 脳腫瘍は、決して珍しい病気ではありません。東京都だけでも毎年4,000人が発症しており、1cm未満の小さな腫瘍や他臓器からの転移性腫瘍を含めると、さらに多くの人が脳腫瘍と関わっています。この記事では、福島孝徳医師による解説をもとに、脳腫瘍の種類や治療方針、良性と悪性の違い、医師選びの重要性 …
▼手術のできない教授がたくさんいる 私が、48歳でアメリカへ行くきっかけとなったのは、大学の教授選でした。 三井記念病院の脳外科部長をしているときに、「福島先生もそろそろ教授に……」という声をかけていただき、教授になって日本の脳外科を世界レベルに引き上げたいという夢をもって、教授選に立候補しました。 …
▼実力以上の手術を試そうとする教授たち 難しい脳腫瘍の手術、複雑な頭蓋底の手術をきちんと行うには、最先端のマイクロ技術と、たくさんの特殊な手術器具が必要です。しかし、きちんとそろえているところは、全国の大学・大病院の半分以下でしょう。いろいろな病院から招待手術を依頼されますが、ほとんどの施設が、数十 …
手術をすべきでない医師が手術をしている現実 ▼世界の誰にも負けない技術はこうして身につけた 私のモットーは「毎日前進、常に進歩、常に改良」です。そのために、人の3倍は働いてきました。土曜、日曜も絶対休まず、1週間に8日働くようなものでしょうか。睡眠時間も少ないのですが、一生の睡眠時間の量はおよそ決ま …
Dr.福島孝徳~神の手を持つ男~1脳動脈瘤で死なない方法 「この天才は、実在する!!」6000人もの患者を手術したスーパードクター福島孝徳が行う不治の病の手術方法とは…!? TVや雑誌で大反響の奇跡の天才脳外科医”神の手を持つ男”Dr.福島孝徳のドキュメンタリーコミック、フルカラー描き下ろし第一弾! …
1978年に日本で初めて「ジャネッタ手術」を行う 三叉神経痛のような痛みの記録は、2000年以上前の古代エジプトや1000年ほど前のアラビアにも残っていますが、症例を集めて病気として確立したのはフランスの内科医ニコラス・アンドレで、1773年のことです。 1800年代になると解剖学的な研究が進んで、 …
顔面に鋭い痛みが走るつらい病気、三叉神経痛とは 三叉神経痛は顔面、口腔内に鋭い痛みが走る特異な疾患です。食事や会話、洗顔、歯磨きなど、日常の普通の動作で激痛が生ずるため、毎日の生活に大変な苦痛が伴うのです。この症状は動脈硬化で血管がのびて、たわんでくる40代以上の人に多く、右か左かどちらかの顔面に、 …
今の臨床研修制度では有能な臨床医は育たない ▼長く混乱していた日本の研修制度 日本の医師研修システムは、長きにわたり混乱していました。 皆さんは、1960年代の東大闘争、その収束を告げた東大安田講堂占拠事件をご存じでしょうか。この一連の学園闘争のきっかけとなったのが、医学部の学生や助手による「インタ …