福島孝徳とは (福島孝徳 プロフィール・経歴)
福島孝徳は、脳神経外科医として歩み始めた1970年代より臨床の現場にこだわり、独自の視点から低侵襲・最新の手術を手技を考案し、驚異的なペースで手術を行ってきた。いかに患者に負担をかけずに、合併症のないきれいな手術による一発全治をはたすか、というのが、福島孝徳の一貫した医療に対する姿勢である。
48歳のとき、学閥と人脈、基礎研究論文数を選考基準とし、脳神経外科医としての臨床実績やHigh Levelのマイクロ手術手技を評価しない日本の医学界に疑問を覚え、渡米。米国でも臨床の現場にこだわり続け、30数年間にわたり毎年600人以上(米国:250人、日本:300人、ヨーロッパ/南米ほか:50人)もの手術を行い、患者の命を救っている。
生涯24,000例を超える手術を行い、今なお手術中心の生活を続けている。その多くは他の医師によって手術困難とされたり、過去に行われた手術で完治できなった患者がセカンドオピニオンを求めてきたものである。
神の手と称される手術手技「鍵穴手術(キーホールオペレーション)」は、福島孝徳が開発したものである。頭部に10セント硬貨ほどの小さな穴をあけ、顕微鏡を使って患部を切除・縫合する。患者の予後を一番と考え、開発したものである。この超人的な技術により、通常の開頭手術に比して大幅に患者の負担が軽減され、世界中の患者から絶大な支持を受けており、世界一の医療水準を誇るアメリカの医療関係者から福島は「神の手を持つ男」「The Last Hope」と賞賛されている。
福島孝徳 経歴
1942年
東京都生まれ。
1968年
東京大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院脳神経外科臨床・研究医員に。研修医1年目にして世界初の脳内視鏡、手術用ファイバーエンドスコープを開発し世界の注目を浴びる(26歳)。
ドイツのベルリン自由大学Steglitzクリニック脳神経外科研究フェロー(2年間)、米国メイヨー・クリニック脳神経外科臨床・研究フェロー(3年間)を経て、1978年から東京大学医学部附属病院脳神経外科助手、1980年から三井記念病院脳神経外科部長を勤め、頭蓋底の鍵穴手術法を確立。
1989年~1990年
ロサンゼルスUCLA脳神経外科にて頭蓋底手術プログラムを開設。
1991年
南カリフォルニア大学医療センター脳神経外科教授に就任。米国永住を決意。
1994年
ペンシルバニア医科大学アルゲニー総合病院脳神経外科教授、アルゲニー脳神経研究所頭蓋底手術センター所長を歴任。手術や講義のために世界を駆け巡りながら、後進のため頭蓋底手術実習セミナーを開催。
1998年
カロライナ頭蓋底手術センター所長およびデューク大学脳神経外科教授に。
現在
カロライナ脳神経研究所、デューク大学の教授を勤め、脳神経外科顕微鏡手術の「全米トップの権威」と評される。スウェーデンのカロリンスカ研究所、フランス・マルセイユ大学の教授、イタリア・ローマ大学、ドイツ・フランクフルト大学の客員教授を兼任した。
福島孝徳 手術成績
- 脳神経外科手術総数:30,000例以上
- 頭蓋底脳腫瘍手術:12,000例以上
- 脳腫瘍手術:20,000例以上
- 脳下垂体腫瘍手術:3,830例
-下垂体線種:3,300例
-頭蓋咽頭腫:330例
-その他:200例 - 聴神経腫瘍手術:2,600例(1980年~2022年)
※顔面神経温存率98%、聴覚温存率70-80% - 髄膜腫手術:2,500例
- 三叉神経鞘腫手術:350例
- 脳動脈瘤手術:2,460例以上
- 蓋底血管障害バイパス手術:450例
-Smallバイパス手術:300例
-Largeバイパス手術:150例 - 片側顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛のキーホール手術総数:7,800例
- (2022年9月現在)
福島孝徳 手術成績詳細
- 三叉神経鞘腫手術:350例
- 聴神経腫瘍手術:2,500例
- 顔面神経鞘腫手術:70例
- 下位脳神経鞘腫手術:137例
- 上の神経鞘腫に加え、その他神経鞘腫全て
合計で3,200例
- 頭蓋咽頭腫手術:330例
- 頚静脈孔腫瘍手術:300例
- 脳下垂体線種手術:3,200例
- 脳幹海綿状血管腫手術:120例
- 類皮嚢腫手術:350例
- 脊索腫手術:140例
(神経血管減圧術)
- 顔面痙攣手術:4,000例
- 三叉神経痛手術:3,000例
- 舌咽神経痛手術:250例
- 髄膜種手術:2,500例(うち錐体斜台部髄膜種:800例)
血管障害
- 脳動脈瘤クリッピング手術:2,460例
- 例脳動静脈奇形手術等:300例
- 蓋底血管障害バイパス手術:450例
-Smallバイパス手術:300例
-Largeバイパス手術:150例