2020年7月31日(金)産経新聞 「100年の森 -明治神宮物語 復興 5 」にて、福島孝徳が父との思い出を語っているコメントが掲載されました。
社殿が再建された明治神宮で、昭和33年10月31日に執り行われた本殿遷座祭遷御(せんざさいせんぎょ)の儀には、全国から6千人余りが参列した。明治神宮復興奉賛会の会員や大口の寄付者、経済団体幹部ら復興を支えた人々が見守る中、午後8時から儀式は厳かに始まった。空襲によって主要社殿が焼失した夜から、13年半が過ぎていた。
参列者の中に、儀式の様子に目を見張る16歳の少年がいた。
「ちょうどいい星空でした。赤い装束の皆さん(神職)が、暗闇の中で、仮殿から本殿へ御霊代(みたましろ)を遷(うつ)すのが見えるんです。父がどこにいるかは、すぐに分かりましたよ。背が高かったので」
少年は、脳神経外科医として国内外で活躍する福島孝徳さん(77)。父親は、当時47歳で後に明治神宮宮司となる福島信義禰宜(ねぎ)だ。空襲の夜、消火に奔走し、御霊代がある御宝庫に火が迫るのを見て、緊急の遷御を進言した人物でもある。
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