福島孝徳 脳神経外科 活動レポート 2018年10月

■10月5日(金)

デューク大学病院で手術。無事終了!
 
手術終了後、急ぎでローリー・ダーラム国際空港へ移動し、夕方19:15時発のデルタ航空に搭乗。22:00時にロサンゼルス国際空港に到着し、2時間待って、ANA夜行便で羽田空港へ。
 
ロサンゼルス-羽田間の夜行便での楽しみ「7時間の睡眠」で、羽田までぐっすり!!
 
 

■10月7日(日)

羽田空港に早朝05:00時に到着。
 
コンビニに立ち寄り、移動中にとる朝食のおにぎりを購入しました。日本のコンビニのおにぎりはとても美味しい!世界特許のフィルムのおかげで、パリパリの海苔が食べることが出来ます。ツナマヨおにぎりと手巻きシーチキン、納豆巻き、プリン、みかんゼリーをいただき満腹。
 
中央自動車道をひたすら下り、相模原市緑区大島(最寄駅は橋本駅)にある晃友脳神経外科眼科病院へ。
 
非常に難しい出血性・不規則な八つ頭状の聴神経腫瘍の全摘、心筋梗塞がある85歳男性の右三叉神経痛の鍵穴手術(背臥位)、典型的な上小脳動脈(ループのくい込み血管を移動)(MVT)手術の三例を行いました。
 
手術後、帰りかけに夕食。待望のあんかけ五目ラーメンに餃子と肉野菜炒めを堪能しました。あ~幸せだな~。

 
 

■10月8日(月)※祝日

07:00時起床。08:55時発のANAで鹿児島空港へ。
 
霧島記念病院で、「内頚動脈-眼動脈瘤」と「半分硬膜内に突出する頸動脈線維輪動脈瘤」の2つの動脈瘤の直達クリッピング術を行いました。左前床突起を削って施行するというとてもとても難しい手術でしたが、無事成功させることが出来ました。
 
次いで福岡より来院された、たくさんの病気を持った85歳のお父さんの特大脳幹近傍腫瘍直達手術を行いました。
 
この方は、10年前から脳梗塞、心筋梗塞、冠動脈ステントを経験し、現在は高度房室ブロックでペースメーカーを埋め込み、慢性心不全の薬治療を行っています。さらに4年前に胃がんの全剔手術、3年前に大腸がん全剔手術、最近は甲状腺機能低下症と前立腺の治療をしています。その治療の最中、右難聴、めまい、ふらつきを感じ、CT検査してみると特大の右小脳橋角腫瘍、脳幹圧迫が見つかる……というたいへんな状況でした。
 
このままだと脳ヘルニアの恐れがあるため、本人とご家族に良く説明の上、背臥位、頭部左向けで3点固定無しの1cmの鍵穴手術を行いました。オペ時間2時間で亜全摘でき、うまくいきました。良かった!神に感謝。
 
 

■10月9日(火)

鹿児島市内の厚地脳神経外科病院で左聴神経腫瘍の全剔手術と67歳女性の三叉神経痛のオペ(MVT)施行をしました。
 
 

■10月10日(水)

朝一の飛行機で鹿児島空港から羽田空港へ。羽田空港からはタクシーで新百合ヶ丘総合病院へ移動。
 
顔面神経麻痺(Grade3)のサルベージ手術を行いました。若い女性の患者さんで、都内の某大学病院で2回の剔出手術を行いましたが半分しか取れていない状態です。左小脳半球の浮腫と腫張が酷いので、トランスラボ(経迷路手術)で90%剔出の亜全摘を行いました(顔面神経はきちんと保存)。残念ながら、2回の開頭手術で酷く癒着しており、全剔出までには至りませんでした。
 
医師によって手術の技術力は大きく違います。術後のQOL(生活の質)も変わってきます。後悔をしないためには、担当医師の“手術経験数”、“合併症のリスク”、“全治率”をよく調べ、医師の実力を理解してから、治療を受けるかどうかを決めてください。
 
参考:【論説】 良い病院か否かの判断基準は、難しい手術の手術数とその成功率
 
私は、年間600例以上のメジャー手術を行い、そのリスクは1%以下(毎年約0.3%)です。脳腫瘍、頭蓋底手術、脳動脈瘤の手術成績では世界トップを維持しています。受診やセカンドオピニオンを希望される方は、ご遠慮なくお問い合わせください。
 
メールフォームでのお問い合わせ
 
また、たまに患者さんから「福島先生に手術をお願いすると特別な費用がかかりますか?」と尋ねられるのですが、そのようなことはありません。費用は、健康保険適用の一般的なもので、他の先生が手術をするのとかわりません。安心してご相談ください。
 
 

■10月11日(木)

中野区江古田の総合東京病院で、左三叉神経鞘腫の海綿静脈洞部直達手術全剔出と、大きな傍矢静洞髄膜腫の全剔手術を行いました。
 
 

■10月12日(金)

西葛西の東京(国際)脳神経センター病院(旧森山記念病院)1階の福島孝徳脳神経センターにて、セカンドオピニオン外来の患者さん12人を診療。
 
その後、北葛西にて、若い男性の1.8cm聴神経腫瘍手術(聴力保存)、富山県からの再々発右鞍上部及び海綿静脈洞に浸潤する下垂体腫瘍の直達全剔手術、特大の左錐体骨斜台部髄膜腫の全摘手術(下記画像参照)の3症例のメジャー手術を行いました。3例とも「Excellent」評価、合併症無しという良好な結果でした。
 

大きな左錐体骨斜台部髄膜腫、かぎ穴手術で全摘
大きな左錐体骨斜台部髄膜腫、かぎ穴手術で全摘

■10月13日(土)

再び中野区江古田の総合東京病院で左聴神経腫瘍の全剔術、頭蓋咽頭腫の全剔術を行いました。
 
 

■10月14日(日)

朝一で鹿児島へ。午前中は霧島記念病院で左顔面痙攣の手術を行い、午後は霧島神宮で一般講演を行いました。
 
霧島神宮(宮司 慶光院様)は、天孫降臨の地「高千穂の峰」から始まったと伝えられる、1500年もの歴史を持つ由緒ある神社です。霧島神宮の神楽殿に、氏子さんや霧島市民の方々、約450人に参集いただき、健康長寿、がん検診、脳ドックをテーマに講演を行いました。聴衆の皆さんが熱心に聴いて盛り上げてくれるので、ついつい「福島節」が出てしまいました。
 
講演後、病院に戻って、三叉神経痛の手術を行いました。
 
 

■10月15日(月)

朝の飛行機で鹿児島→大阪へ飛んで、北摂、四条畷市にある畷生会脳神経外科病院へ。午前中は、外来診察を10名、午後は、顔面痙攣、聴神経腫瘍(聴力保存)、鞍結節部髄膜腫と3例の手術を行い、無事成功しました。
 
その後、滋賀県東近江市にある湖東記念病院へ車を飛ばして17:00時に到着。17:00時から22:00時まで、トランスラボで右顔面神経の全剥離手術。内耳道内に残存する大きな腫瘍を全剔し、かつ残っている顔面神経を頸静脈球の上を通して硬膜内へ。そこで残っていた顔面神経中枢側断端へ、10-0のマイクロナイロン糸で4針、端々吻合で顔面神経形成術を行いました。
 
手術後、米原から新幹線で新大阪へ。ホテルに着いたら夜中でした。
今日は10月15日は、私の誕生日だった...
 
 

■10月16日(火)

午前中、畷生会脳神経外科病院にて10名の外来診療、午後から左顔面痙攣、大きな左内頚動脈瘤のクリッピング手術、左聴神経腫瘍(対側右聴力低下の患者さんなので、聴力を保存し)を行いました。
 
その後、両眼に視力障害のある大きな頭蓋咽頭腫の患者さんが救急来院し、直ちに経鼻エンドネイザルマイクロスコープ法で切除を1時間程度で施行(幸いにものう胞性下垂体腺腫であった)しました。
 
経鼻手術は2700例ほど手術していますが、顕微鏡が最も安全、確実、迅速です。操作困難でリスクのある内視鏡は全く薦めません。
 
 

■10月17日(水)

なんば駅横に出来た新築のスカイオビル9階にOPENした“大阪なんばクリニック”の開院記念講演を行ってから、午後13:00時の飛行機で大阪→高知へ。
 
高知市愛宕病院にて外来診と、某大学で手術後再発した若い女性の聴神経腫瘍の切除手術、某大学で手術後治っていない左顔面痙攣の再手術、某病院の手術で殆ど取れていない大きな聴神経腫瘍の根治的切除手術を施行しました。
 
その後、巨大テント髄膜腫(半盲の患者さん)、左顔面痙攣(初回の方)、大きな聴神経腫瘍の全剔術、計6例の手術を行って夜、羽田へ戻りました。
 
 

■10月19日(金)

朝一で羽田から札幌へ飛び、北海道大野記念病院脳神経センターへ移動。
右顔面痙攣、左聴神経腫瘍、6cmを超える巨大左側頭葉下とテント縁髄膜腫(準救急の若い女性)の3例の全剔出手術を行いました。とくに最後の巨大髄膜腫はとても難しかったのですが、3時間ほどで全剔できました。
 
北海道大野記念病院は、孝仁会が総力を注いだ優れた高度先進最先端医療センターです。内装も外装も素晴らしい設計の病院です。オペ室は8つあります。
 
この日の晩は新千歳空港のホテルにて泊まりました。
 
 

■10月20日(土)

06:00時起床。07:30時の飛行機で新千歳→羽田、10:00時発の東北新幹線で郡山へ。
 
総合南東北病院で4例の手術を行いました。ものすごくCoil loopingしたAICAとSCAのダブルサンドイッチ圧迫の三叉神経痛、仙台で不適切なつめ込み手術を2回も受けてしまって治っていない顔面痙攣(女性)のサルベージ再手術、両耳側半盲の脳下垂体経鼻手術、最後に、東北大学耳鼻科名誉教授の小林先生と、内耳道に大きく伸展する(高度聴力障害)左小脳橋角類表皮腫(エピデルモイド)の全剔手術をトランスラボ法で施行し、東京へ戻りました。
 
 

■10月21日(日)

新幹線で静岡県焼津市にある脳外科専門施設、志太記念脳神経外科へ。
 
他のいくつかの病院で誤診、ブロック治療を受けて8年間も苦しんだ74歳の女性の患者さんの手術です。小指の頭程の小さな鍵穴で錐体静脈を保存し、ブロックで痛んでしまった薄い三叉神経根を左右から強く圧迫する上小脳動脈と前下小脳動脈ループのサンドイッチ圧迫を全て移動し(MVT)三叉神経を全くきれいにしました。志太記念の豊山先生と、東海大学の野中准教授との3人で治しました。
 
全国的に三叉神経痛の誤診と、神経を傷め、損傷破壊するブロック法、高周波電気凝固術及びガンマナイフ等々の不適切な治療が行われています。いくら神経を破壊しても激痛は戻ってきます。三叉神経痛と痺れとビリビリと焼け付く痛みで三重苦になります。特にガンマ線放射線照射の後遺症はみじめです。
 
顔がピクついたら、顔が痛んだら、遠慮なく福島孝徳までご相談ください。
 
福島孝徳へご相談
 
2018年12月現在、片側顔面痙攣・三叉神経痛・舌咽神経痛において6600例の実績があります。全て保険にて治療が可能です。
 
 

■10月22日(月)

本日が日本でのスケジュールの最終日ですが、江戸川区の森山記念病院で4人のメジャー開頭手術を行い、そのまま、いつもの福島スペシャル夜間飛行でアメリカへ戻りました。
 
次の来日は11月4日です。第1回日本鍵穴手術頭蓋底治療研究会と福島孝徳教授の特別イベントがあります。

2018年11月1日