脳疾患一覧

 

脳動脈瘤

 

未破裂脳動脈瘤とは

脳動脈の一部分が膨らみ、その血管壁が弱くなったものを「脳動脈瘤」と呼んでいます。その種類により袋型(Saccular aneurysm)と紡錘型があります。

 

原因・頻度

高血圧や喫煙、遺伝などが関連していると考えられていますが、動脈瘤の発生理由は明らかにされていません。成人の2〜5%(100人に対して2〜5人)にこのような瘤が発見されると報告されています。

 

診断・検査

通常の大きさでは未破裂脳動脈瘤の自覚症状はありません。よって、何らかの理由や経緯で受けた頭部MRI(MRA)検査やCT検査で発見される場合がほとんどです。近年では脳ドックで発見される方も増えています。また、未破裂脳動脈瘤が大きくなったことにより脳や脳神経が圧迫され、症状が出現し発見される場合もあります。

脳動脈瘤は脳底部の血管分岐部にできることが多く、中大脳動脈、内頚動脈、前交通動脈、脳底動脈などが代表的な発生部位です。大きさは径2mm程度の小さなものから25mm以上の大きなものまでできますが、75%以上は10mm未満の大きさです。

 

未破裂脳動脈瘤がみつかったら

「未破裂」のままであれば治療の対象となることはありませんが、いったいどれ位の期間「未破裂」でいるのか、もしくは破裂する危険性を明確に示すことのできる検査方法は残念ながらありません。

未破裂脳動脈瘤が破裂した場合、「くも膜下出血」をきたします。くも膜下出血が発生すると半数以上の方が死亡するか社会復帰不可能な障害を残すような極めて重篤な状態となります。この出血率(破裂する可能性)はそれぞれの動脈瘤により異なりますが、0.5〜1%/年(未破裂動脈瘤のある200人の中で1年間に破裂する人は1〜2人)と言われています。しかし、平均よりも大きい動脈瘤、不整な形をした動脈瘤、多発している動脈瘤などは破裂率がよりも高いと考えられています。

では未破裂脳動脈瘤がみつかったらどうすればよいのでしょう? 選択肢として、
1)経過観察をする(画像検査を定期的に行い動脈瘤の変化をみる)
2)治療をする

の2つがあります。さらに治療をすることの選択肢の中にも「外術(開頭による手術)」と「血管内手術(カテーテルを用いた塞栓術)」があります。経過観察をする時のリスクは、経過中の動脈瘤の破裂・瘤の拡大による破裂が挙げられます。また、治療をする際のリスクとしては、治療による合併症の出現と生活動作が制限させるような後遺するような症状が出現する可能性が挙げられます。

未破裂脳動脈瘤が大きくなる率や頻度は明らかではないために、1年に1度、または6ヶ月に1度の画像検査が推奨されます。また症状をきたした瘤は極めて破裂しやすい傾向にあり早期治療が必要と考えられています。