福島孝徳 脳神経外科 活動レポート 2019年01月

福島孝徳 脳神経外科 活動レポート  2019年01月

 
 

■1月13日(日)

お正月過ぎから10日ほどまでDuke大学にて執刀。そしていつもの様に夜行便に搭乗し、13日早朝、羽田に着きました。

日曜専科の晃友脳神経外科眼科病院で難しいオペを2例施行。1例目は熟年男性で右急性視力障害発祥した巨大前床突起髄膜腫です。右内頚動脈と視神経と沢山の穿通枝(細い動脈)及び動眼神経を全て保存しつつ全摘出できました。(下図MRI)。

2例目は聴神経腫瘍の聴力保存手術で、こちらも成功しました。


 
 

■1月14日(月)※成人の日

早朝に鹿児島へ飛び、霧島記念病院で海綿静脈洞内類上皮腫をほぼ全摘し、その日のうちに羽田へ戻りました。
 
 

■1月15日(火)~18日(金)

森山記念病院にて、午前中に3例のMVD手術(顔面痙攣と三叉神経痛)を行い、午後は、長野新幹線で雪山へ移動しました。奥志賀高原プリンスホテルで開催される第8回国際脳神経外科冬季学会(INWC)に出席する為です。

INWCでは英語での講義を2題行い、空いた時間に毎年1回だけのスキー滑降をenjoyしました。

1月18日(金)に帰京しました。
 
 

■1月19日(土)

森山記念病院にて困難な大きな松果体腫瘍の直達全摘手術を施行しました。(下図MRI)

次いで20代若い男性の巨大錐体骨斜台髄膜腫(20代では稀です)の全剔手術、及び他院での手術で再発を繰り返す下垂体腫瘍を全剔しました。(下図MRI)

 
 

■1月20日(日)

静岡県焼津市の志太記念脳神経外科で4回も出血を繰り返した熟年健康男性の脳幹部海綿状血管腫(マイクロぶどう型)と血腫を全摘出しました。志太記念の豊山院長と東海大学の野中先生とのCo-Surgeonでした。(下図MRI)

 
 

■1月21日(月)~22日(火)

朝一で大阪府四条畷市の畷生会脳神経外科病院へ。

月・火の2日間で18名のセカンドオピニオン外来を行いました。(うち13名が、手術が必要な患者さんでした)。

池永センター長と大きな中枢性神経細胞腫の全剔術(術前あった右半身麻痺とシビレが、術後直ちに回復、合併症無)を行い、次いで、左錐体骨斜台髄膜腫の全剔術を成功裡に終了しました。(下図MRI)

 

土居温部長と2件の錐体骨斜台部髄膜腫の全摘術を行いました。(下図MRI)

そして、右顔面痙攣(MVT)を吉川理事長と、顔面痙攣(MVT)を山下先生と手術し、無事終了しました。
 
 

■1月23日(水)~24日(木)

高知市の愛宕病院で、溝渕センター長と右顔面痙攣(MVT)、1.5センチ聴神経腫瘍のNTR(聴力保存成功)の手術、梶田部長と前床突起下のパラクリノイド動脈瘤のクリッピング、聴力保存の聴神経腫瘍(本田先生も参加)の手術を行いました。

さらにNF-2型の若い女子、放射線誘発の眼窩-側頭部、側頭下窩の異型髄膜腫を拡大頭蓋底手術でほぼ全摘しました。(下図MRI)。
 
 

■1月25日(金)

朝一で羽田へ戻り、中野区江古田の総合東京病院で、再発を繰り返す、成長の早い頭蓋咽頭腫のインヘミ手術を酒井部長と行いました。次いで、沼澤部長と内頚動脈Ventralの巨大動脈瘤を5本窓あきクリップでうまく閉鎖できました。(下図DSA)
 
 

■1月26日(土)

厚地脳神経外科病院で三叉神経痛(脳底動脈本幹圧迫の難しいMVT 2例、両者とも術後痛み消失)右進行性視力障害の視神経管髄膜腫の緊急開頭手術を行いました。術前あった右視力障害は維持し、対側左の視力を温存できました。
 
 

■1月27日(日)

霧島記念病院で、顔面痙攣(MVT)と経鼻下垂体腺腫(TSP)の手術を行いました。どちらの手術も無事成功しました。
 
 

■1月28日(月)

朝一で鹿児島→羽田で森山記念病院へタクシーで直行。

白水先生と経鼻下垂体手術、根本センター長と若い女性の多発性異型髄膜腫手術を行いました。佐々木先生と若い男性の大きな前床突起髄膜腫の全摘術と3例のメジャー手術を成功裡に終了しました。(下図MRI)
 
 

■1月29日(火)

再び江古田へ戻って、沼澤先生と再発超出血性の血管周皮種の全摘術を行いました(輸血無し)。両側内頚動脈と穿通枝、右視神経と下垂体を全て剥離保存できました。

*前回他大学オペで何と36,800ccもの多量の輸血をしたそうです。
*この若い患者さんの左視神経は、前回8年前の放射線治療で盲目となってしまいました。(下図MRI)

その後、酒井先生と20代男性の大きな易出血性、癒着性の超難しい聴神経腫瘍のNTR(ほぼ全摘出)を行いました。ABR(聴性脳幹反応)は全く平坦で反応がありません。右顔面神経は尾側で2手に折れて、剥離が困難です。FN反応が80%下がったのでNTRとなってしまいました(術後、顔面神経正常でした)。(下図MRI)
 
 

■1月30日(水)

東海大学病院で野中先生とVIPの聴神経腫瘍手術をおこないました。どうしても有効聴力を残さねばならない患者さんなのですが、聴神経腫瘍はとても小さい上に顔面神経、聴神経両方に強く癒着していました。スーパーマイクロ剥離で何とか全摘出できました。手術後の検査でGood hearingが残ったそうです(野中先生より電話で報告うけました)。

東海大学病院でのオペ終了後、直ちに新百合ヶ丘総合病院へ移動し、聴神経腫瘍2例の手術を行いました。
 
 

■1月31日(木)

滋賀県、湖東記念病院で井上部長、平井先生、嶋先生と難しい再発鞍結節部髄膜腫(左眼は既にBlind)のNTR(ほぼ全摘出)を行いました。若い女子の側頭葉、後頭葉底部の多発性グリオーマのコンピューターナビゲーション下に拡大切除(グリオーマと推定された)を施行しました。次いで83歳高齢者の三叉神経痛(MVT)を行いました。

滋賀県オペ終了後、新幹線→モノレール→羽田へ。最終21時のANAで札幌に移動しました。
 
 

■2月1日(金)

北海道大野記念病院で、入江センター長、寺川先生とともに顔面痙攣のMVT、大きな松果体部髄膜腫、太い脳底動脈による三叉神経痛(ブリッジによるMVT)と3例の手術を行い、無事終了しました。(下図MRI)
 
 

■2月2日(土)

朝一、07:30時のANAで羽田→東京駅→郡山へ。

福島県郡山市の総合南東北病院で大変難しい2例の頸静孔腫瘍の根治的全摘出術を行いました。1例目は、仙台の神経耳科(日本トップの専門ドクター)小林教授と一緒に、再発巨大グロムス腫瘍の広範囲摘出術をトランスラボ・トランスジュグラー法でいました。右顔面神経は不全機能、痙攣ありでしかも全て腫瘍により浸潤、かつengulfなので腫瘍と共に全切除しました。右顔面神経は膝部から茎乳突孔まで2.5㎝の神経移植再建を行いました。頸部伸展は郡山のM6サイバーナイフ照射を予定しています。(下図MRI)

2例目は、再発頸静脈孔髄膜腫で、9-10を保存しつつ、福島のエリート方でInfrajugular-ForamenMagnum腫瘍を全摘しました。(下図MRI)
 
 

■2月3日(日)

今回のJapan Surgeryツアーの最終日です。

相模原市緑区大島(最寄駅は橋本駅)の晃友脳神経外科眼科病院で大橋元一郎院長と聴神経腫瘍の全摘を行いました。この方はガンマナイフ照射後2年経過して、聴力脱失、強い耳鳴、めまい、ふらつきで苦しんでいました。予想をこえる放射線障害(腫瘍硬化、強い癒着と異常出血)でありましたが、顔面神経正常範囲で完全剥離、前庭神経障害と異常な”ゴーッ“という耳鳴りを治すことができました。

聴神経腫瘍に対する放射線治療は、症状悪化の副作用と、しかも再増大するので要注意です。 大変な副作用合併症で苦しむ方々を多数診ています。良性の髄膜腫、聴神経腫瘍で放射線治療を薦められた方々は放射線を受ける前に福島までご相談ください

最後に、後頭蓋窩の巨大髄膜腫を全剔(下図MRI)して羽田国際空港へ。ANAの夜行便で帰米しました。大橋先生より両患者さんは元気と手術後の電話あり、安心しました。
今回、2019年1月、第1回のJapanツアーでしたが、3週間に亘り一刻の休みもなく、北海道から鹿児島まで全国を駆け抜けた「一宿一飯脳腫瘍必殺仕事人」:木枯らし孝徳のストーリーでした。

カテゴリー名: 福島孝徳 脳神経外科 活動レポート |投稿日:2019年5月1日